インプラントとアイコスの関係性について|鈴木歯科医院|守山区の歯医者・歯科

インプラントとアイコスの関係性について

インプラント治療とアイコスの関係性について

|名古屋市守山区の鈴木歯科医院 鈴木歯科医院 院長 鈴木 明 https://www.suzuki-dental.info/doctor

 

□インプラントとアイコスの関係性について

 

インプラントとアイコスの関係性やアイコスがどのような影響を与えるかについて解説を していきたいと思います。

そもそもアイコスとは何かというと電子タバコの一種です。

その名前通り、タバコの葉を 燃やして吸引する従来のタバコとは異なり、電源を入れることで加熱ユニットを稼働させ 、煙ではなく水蒸気を発生させるタバコのことです。 近年では健康ブームもあやかり、紙タバコから電子タバコに移行する方々が増加しており ます。

 

ではこのアイコスと呼ばれる電子タバコは健康に良いのでしょうか?

 

結論からいうと健康にはよくありません。 電子タバコの主な成分として、食品添加物にも使われる「プロピレングリコール」と「植 物性グリセリン」というものがあります。こちらはどちらも毒性はかなり低いですが、今 後健康被害が起きる可能性は0とは言えません。

実際に起きている事例として、「肺障害」「びまん性肺胞障害」「リポイド肺炎」など、 様々な症例を引き出す1つの要因として挙げられています。 では、アイコスが口腔内に与える影響を考えていきましょう。

結論から言うと、有害物質が少ないと言われる電子タバコであっても口腔内への影響は大 きいと言えます。 原因は、アイコスであってもタールやニコチンが含まれており、結果として血流が悪くな ったり、歯茎の組織を破壊することに繋がります。 つまり歯周病に繋がる可能性が高いと言われています。 ニコチンやタールなどの有害物質が歯茎から吸収されると、唾液の分泌量が低下します。 それにより、歯周病の原因となる歯石やプラークが歯に付着しやすい環境を作ってしまう ことに繋がるのです。

 

ではインプラント治療においてはどうでしょうか。

 

そもそも喫煙とインプラント治療に相性は最悪です。実はインプラント治療の成功率にも 大きく影響してくると言われています。

理由としては、インプラント治療の流れです。医院によってインプラント治療の流れは若 干異なりますが、歯茎を切開して、そこにインプラント体を埋入していきます。この治療 の際に喫煙をしているかどうかが大きく影響します。 喫煙をすることによって、血管はどうしても収縮してしまいます。

つまり切開、埋入後に 歯や歯茎に栄養が循環せず、感染症を引き起こすリスクが高まるのです。また、栄養が行 き届かないせいで、健康な骨、歯肉を作ることができず、インプラントの離脱リスクも高 まります。

では電子タバコではこのリスクなないのでしょうか。 そんなことはありません。

何度もお伝えしている通り、電子タバコであっても有害な物質は含まれています。そのた め、感染症のリスクやインプラントの離脱を高めてしまいます。 安全なインプラント治療、そして長持ちさせるためには、そもそも喫煙を辞めるというの が必要になります。 当院ではできる限り健康な口腔内を維持していただきたいと考えておりますので、禁煙を 推奨しています。

 

□喫煙が与える体内及び口腔内への影響について

タバコの煙には数百種類の有害物質が含まれており、体のいろいろな部分に深刻な影響与 えます。 またタバコを吸うと癌をはじめ、呼吸器疾患、循環器疾患、消化器疾患、歯周病などの病 気にかかりやすくなります。 元はタバコの煙に含まれる発がん物質が肺から吸収されて血液中に入り、体内の臓器に入 ることで発生します。 中でも肺がん、食道癌、口腔癌、咽頭癌は非喫煙者との相対危険度は2倍以上となってい ます。

呼吸器疾患は臓器が直接タバコの煙と触れることによることで肺気腫、気管支ぜん息、気 管支炎になりやすくなります。

循環器疾患は血液を上げるニコチンや動脈硬化を促進する一酸化炭素などによるもので、 狭心症や心筋梗塞等にかかりやすくなります。

消化器疾患はニコチンが自律神経に作用して、胃腸の血流を低下させて、組織の機能低下 を引き起こすことによるもので、胃潰瘍、十二指腸潰瘍にかかりやすくなります。

また歯周病はニコチンの作用により、歯肉の血行が悪くなり、さらに抵抗力が弱まり、唾 液の分泌を抑制されることにより、唾液による自浄作用が減り、口の中が不潔になり、歯 周病の原因となるプラークや歯石が付着しやすくなります。

 

◎タバコが及ぼす口腔内の影響について

タバコの煙の中には約4000種類もの化学物質が含まれており、その中の約200種類が有害 物質で、さらに発がん物質が約70種類も含まれていると言われております。それらの物質 が口腔内軟組織から直接体内に吸収されてしまい、口腔癌や舌癌、喉の癌を引き起こす原 因になると言われております。

その中でも特に口腔低と呼ばれる部分は粘膜が非常に薄く様々な化学物質を透過しやすい と言われております。

口腔内は至る所が粘膜に覆われており、あらゆる場所からタバコの有害物質が吸収されて 、色々と口腔内のトラブルを引き起こしかねないのです。

 

1.歯周病を発症、促進させる ニコチンや一酸化炭素の影響により、口腔内にも血行不良や免疫力低下や免疫力の減退が 起こり、歯周病の発症進行をさせやすくします。喫煙は歯肉を硬化させて、出血しにくく し、歯周病特有の症状の出血を隠してしまい、気づいたときにはすでに重症化、手遅れに なっていることが少なくありません。 また傷の治りも悪くなり、歯周病の治療やインプラント等の外科的処置をしても効果が現 れにくく、成功率の低下を余儀なくされることもしばしばあります。

2.歯が汚くなる タバコのヤニは、根面に付着するとお掃除の専用機器を使ってもなかなか完璧に取ること が難しく、歯の表面がとても汚く見えてしまいます。

3.口臭がひどくなる タバコの独特の匂いに歯周病による出血臭、排膿臭が加わるとひどい悪臭が生じます。周 りにひどい口臭を撒き散らすことになりかねません。

4.歯肉がどす黒くなる ビタミンCが破壊し、歯肉にメラニン色素が沈着しやすくなり歯肉が黒くなります。

5.粘膜疾患や口腔癌を起こす 口腔内のあらゆる部分に有害物質が作用して、口腔粘膜疾患や口腔癌を引き起こします。

6.味覚異常を引き起こす 唾液分泌の減少に伴い、舌の表面に舌苔が付着しやすくなり、味が分かりにくくなります 喫煙は虫歯も誘発します。 喫煙は虫歯にもかかりやすくさせてしまいます。喫煙者は非喫煙者に比べると約3倍虫歯 にかかりやすいと言われております。

 

その理由・原因は下記の通りです。

 

1.唾液量の減少、自浄作用、再石灰化作用の減退 喫煙は唾液量を減少させます。そうなると口の中の細菌を洗い流す自浄作用が弱くなり、 必然的に虫歯の原因となる歯石や汚れが溜まりやすくなります。また唾液には初期虫歯を 修復する再石化作用がありますが、減少に伴い、その効果も期待できなくなるので、虫歯 が生じやすくなります。

2.ざらつく歯面に歯垢が付着しやすい タバコに含まれるタールは歯の表面に黒くこびりつきますが、粒子ですので表面はざらざ らします。そのため歯の表面にプラークがつきやすく、虫歯にかかりやすくなるのです

3.根面の虫歯が生じやすくなる 根面カリエスは歯の根の表面にできる虫歯のことです。 喫煙は歯周病の促進因子ですので、歯肉がどんどん下がり、本来なら歯肉に隠れていた歯 の根っこの部分が露出してきます。歯の根っこの部分は普段見えている歯の表面とは異な り非常に柔らかく、抵抗力が弱いため、虫歯にかかりやすいのです。 ビタミンC欠乏も起こります。

タバコを1本吸うだけで1日に必要なビタミンC全てを破壊すると言われています。喫煙が お肌の大敵と言われる所以でもあります。ビタミンCはお肌に限らず、全身の様々な組織 にとって欠かせないものです。

 

下記からはインプラント治療とはそもそも何なのか?

インプラント治療のメリット、デメ リットについて詳しく解説をしております。

インプラント治療にご興味がある方は、ぜひ 最後までご覧ください。

 

□インプラント治療とは?

みなさん、“インプラント”っていう言葉はご存知かと思いますが、どれくらい前からある と思いますか?

実は、紀元前にまでさかのぼるんですって!知ってましたか?(笑)

例えば、インカ文明のミイラからサファイアの歯根が発見されたり、エジプト文明に歯の 抜けた所へ象牙や宝石を埋めたりしていたみたいです。 20世紀になって発見された西暦700年代のヤマ族の女性の下顎の骨には歯根とすでに一体 化した貝殻が埋め込まれていたということが報告されています。 調べると色々なことが発見できますが… これらのことからも、だいぶ古くから治療法の一つとしてインプラントが存在していたと いうことです。

永久歯が抜けてしまった後の治療法の選択肢の一つが「インプラント」。

はじまりは象牙や貝殻、その後エメラルドや鉄、金、サファイア、コバルト、クロム合金 、ステンレス、アルミニウムなど、様々な素材が試されてきましたが、生体適合性に劣っ ていたため、うまくいきませんでした。 その後、インプラントの技術は著しい進歩を遂げ、今もなお発展しています。 そこで偶然の産物、「チタン」の特質を発見したのです!

みなさんが既にご存知のように、現在のインプラントの素材には主にチタンが使われてい ます。おそらく今後もチタン以上にインプラントに適した素材は出てこないでしょう…と いうくらい、インプラントの素材として他に類をみない特質をもっているのです。

1950年代にスウェーデンのブローネマルク博士らがチタンと骨が結合すること(この状態 を“オッセオインテグレーション”と言います)を見出し、1965年にチタン製スクリュータ イプのインプラントを用いた症例を報告しました。 その後、優れた長期の臨床成績が発表され、世界中で承認されるようになると同時に、た くさんのメーカーから次々と発表されるようになりました。

我が国では、1983年に治療が開始されています。

インプラントの基本構造として… インプラントは3つのパーツからできています。

1  歯根部(インプラント体)

2  支台部(アバットメント)

3  人工歯(上部構造)

インプラントとは、人工の材料や部品を体に入れることの総称です。 歯科では、歯を失った顎の骨(顎骨)に、体になじみやすい材料(生体材料)で作られた 歯根の一部、あるいは全部を埋め込み、それを土台にセラミックなどで作った人工歯を取 り付けたもので、一般的には人工歯根(正式には口腔インプラント、歯科インプラント) と言います。

インプラント体の材料チタンまたはチタン合金で大きさは直径3~5ミリ、長さは6~18ミ リです。アバットメントの材質はチタン、チタン合金、ジルコニアなどです。

上部構造の材質としては、レジン(プラスチック)、セラミック(陶器)、レジンとセラ ミックを混ぜたハイブリッドセラミック、金合金などがありますが、現在では改良された 物理的強度の優れたセラミックが使われることが多いようです。

 

□インプラントのメリット

むし歯や歯周病でご自身の大切な歯を失ってしまった場合、治療の選択肢の一つとして「 インプラント」というものがあります。 インプラントって、本当にいいの? どんなメリットがあるの? インプラントに興味はあるものの、なかなか踏み出せない方も多くいらっしゃると思いま す。 まずは、インプラントのメリットからお話したいと思います。

その① インプラントは、ブリッジや入れ歯にする場合のように、健康な歯を削る必要が ありませんので、まわりの健康な歯に負担がかかりません。 インプラント治療は顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着し ます。ブリッジでは健康な歯を削ることになり、歯を削るということは健康な歯を傷つけ るわけですから、のちのち二次的な問題が生じる可能性が高くなってしまいます。     

その② まるで自分の歯と同じように、天然歯に近い感覚でしっかり噛むことができるよ うになることが期待できます。 しっかり噛むことができるということは、快適に食べられるようになるわけで、食生活も 改善されます。咀嚼機能を取り戻すことは、認知症の防止や肥満、成人病の予防や改善に もつながります。

その③ インプラントは天然の歯と同じように、見た目も自然で美しく、審美性にも優れ ています。 その④ 入れ歯のように動かないので、違和感や不快感がなくなり、精神的なストレスが 軽減されます。発声や発音の改善により、会話もスムーズになります。

 

□インプラントのデメリット はたしてインプラントは良いことばかりなのでしょうか?

次に、インプラントのデメリットについてお話したいと思います。

 

その① 費用が高額になる、ということがまず挙げられます。

インプラント治療は自由診療のため保険適用外です。保険診療である入れ歯やブ リッジと比べると、費用がどうしても高額になってしまいます。 ただ、確定申告をすることにより、医療費控除の対象となっております。

その② 外科的治療になります。

インプラント治療は、顎の骨にインプラントを埋め込みますので、手術を伴いま す。 骨の量が足りない方や糖尿病、高血圧などの持病がある方は、インプラント治療 を受けられない場合もありますので、まずはご相談ください。

その③ 治療期間が長くなります。

治療期間は症状によっても違ってきますが、おおよそ8か月程度となります。

その④ 治療後も定期的にメンテナンスに通っていただくことになります。

インプラントを長持ちさせるには、メンテナンスがとても大切になってきます。 当院では歯のお手入れはもちろん、インプラントの状態を定期的にチェックする など、術後のメンテナンスを重視しています。

 

□インプラントメーカーについて

○海外メーカー   ストローマン ・ノーベルバイオケア ・アストラテック・ジンマー

〇国内メーカー  ジーシー・プラトン・ブレーンベース・モリタ

 

インプラントは、世界各国100を超えるメーカーが存在します。

日本国内では30種類以上が 使われていると言われています。 種類や大きさなどによって規格が異なり、接続する部品や付け足しする器具が異なること もあり、基本的には他社の製品と組み合わせて使うことはほとんどありません。

国内で受けるインプラント治療では、主に厚生労働省で認可されたものが使用されます。 しかし、患者様の同意があれば、歯科医師の責任のもとでインプラントの輸入及び使用が 認められているため、国内未認可の海外製インプラントで治療しているところもあります 。 もちろんその場合は、メリット・デメリットやリスクを理解しなければなりません。

 

数ある中で代表的なものが以下の4社です。

○信頼度が高いメーカー4社  

 アストラテック社・ストローマン社 ・ノーベルバイオケア社 ・ジンマー社 

これらは信頼あるインプラントメーカーとして、世界中のインプラントドクターから支持されていま す。

いずれのメーカーも10年以上の長期的な臨床実績があり、科学的根拠に裏付けされ た高品質で安全性の高い製品を提供しています。

その4大ブランドの中で、当院が使用しているメーカーは、アストラテック社のインプラ ントです。

アストラテックのインプラントは様々な適応症に使用することができます。 また、辺緑骨の維持に優位な影響を与えることが臨床的に裏付けられています。

プラットフォームスイッチングと呼ばれる方式で、歯周病に強く骨を結合することが特徴 で、世界的にも評価の高いインプラントシステムです。

アストラテックインプラントの中でも、EVはインプラント体の根尖部にあたるスレッドを 深くすることにより、根尖部の切削性が向上し、インプラントが安定し固定されます。こ れはハンドリングしやすく、初期固定が得やすくなるというメリットがあります。

 

鈴木歯科医院 院長 鈴木 明 https://www.suzuki-dental.info/doctor